【出張】疾風パリ編

パリに初めてきたのは19の時。

夏休みに読破したゴダールの『映画史』という本に、ゴダールが3人の仲間を求めているがまだ2と1/2しか見つかってないと書いていたのを見て、当時映画のシナリオライターになりたかった私は、ああ私ゴダールに会いに行かないと!!!!と思い、それからパン屋の夜勤バイトをし10日で10万円を貯め、有り金全てで6泊7日の渡仏を計画したのが9月。

単身1週間のつもりが、あまりに面白すぎて帰り、大韓航空のペックスチケットをホテルの前の石畳で破り捨て、あてもない旅を続けたという、ベタなドラマのような経験から始まる。その時はTBS特派員の在仏の方に、ホロコーストに関する話を聞き、ビルケナウ収容所跡地が整地されてしまいもうじき見られなくなると知って、ベルリンの壁跡地と収容所跡地を見るため、急遽、ドイツ・チェコ・ポーランドまで北上していくことを決めたのだった。ニュースで見て、教科書で知った「共産主義圏の崩壊」という歴史を、現在のものとして肌で感じることになる。

 このあたりから、勤勉さとほど遠い大学時代が始まる。割愛するが、19の間に2ヶ月後にはまたパリに行くということをし、ロンドンも行き、それから日本に帰ってきて、私はさっさと大学生を終わらせて学士卒にならねばと、以降単位取得に専心したことを覚えている。

 

 

 

そんな時代からすれば、なんと忙しい時間を過ごしたことか、しかし方法論がさほど洗練されたとは思わない。

今回の出張4日目までで見たもの。

・撮影スタジオ(貸しスペースとしても機能する)

シュタイナー教育の幼稚園見学・インタビュー

・ポンピドゥー・センター図書館でひたすら調べ物

・市役所で高齢者対象のイベントに関する情報収集

maison des association(アソシエーションをつくるための市営のオフィス)でインタビュー

maison des Sources(2歳から4歳までの市営児童館)で観察、職員へのインタビュー3名

・大型本屋(Fnac )

・携帯・通信会社のショップ2店舗

・地域のカフェ(朗読カフェ、文章カフェなどを行う)

・猫カフェ(パリで最近できた話題のカフェ)

 

ここまでが2日目から4日目までの3日間に行ったこと。

新しい家での生活にも慣れつつ、歩きまわる。途中、友達の助けがなければくじけていたと思う。友達の娘がかわいい。児童館や猫カフェは一緒に行った。おかげで、自然なかたちで観察ができた。

ここから明日は

・午前:哲学カフェ

・午後:シネ・フィロ

できれば、シネ・フィロの企画・進行役(animator)にはお話を聴きたい。既にFBはチェックをした。哲学カフェ初期からかかわられているとのことだし、進行がいいという評判も、よく哲学カフェに行ったというひとから聞いた。

ここまで終わらせて、ロッテルダムに向かうのである。

 

海外でのインタビューは、通常よりも、神経を使う。これが、もっと自然にできるようになるためには。やはり、重なった経験が必要だと思う。