迷える10代の君へ
進路というのは、狭めてから広げるのはとてもむずかしい。
そして、10代に進路を決め込んでしまうことを一般的には、
もし君に特別な、秀でた部分があり、
高校に行くというのは、視野を広げるのには大変よいことである。
しかし、高校は、学校である。
学校には学校の文化というのがある。それが得意な人と、そうでもない人がいることも知っている。でも、何か自分でこれだと思うものを見つけそれを人に主張できないうちは、学校はとても効率的に学べるシステムなのでそれを活用しておけばいい。私が10代の時、高校に行きたくなかったけれどそれでも高校に入り、そして高校を辞めなかったのは、そのシステムを活用しておこうと思ったからだ。
その後、私は紆余曲折あり研究職について、2013年ジャカルタに行ったのだけれど。そこでスラムの子どもたちの学習意欲に圧倒された。彼らは生き延びるために学びたいのだった。当たり前のように高校に進む君に、何を言っても無駄なのかもしれないけれど、私が、「教育学者」であろうと思ったのは、あの光景をみたとき逃れられないものを感じたからなんだ。
私は恵まれている。そのことに、腹を括って生きていかなければならないと。