妄想家族

男性の家に、見知らぬ女性が未だお喋りできない乳飲み子を連れてくる。鍋と卓上コンロも持っており、彼らは近所で一緒に買い物し、料理をし、お喋りする。そして団欒した気分を味わう。

 

その後、何事も無かったかのように片づけて女性と赤子は帰り、男性の家に静けさが戻る。

 

...というビジネス、と考えると下世話に思うかもしれない。

しかし、その写真を撮り続ける、というと、途端にアンバランスさが大きな意味を持ってくる。行為そのものが作品性を帯びる気がする。