高台の墓

相対主義から抜けだして

自由を求めた先で、また序列をつけられて。

 

お墓を丘に買えたんだ、町を見下ろせる丘だ、

そう嬉しそうに言っていた祖母を思い出す。祖母は健在である。

 

あの墓に入れたら幸せだと思いながら、彼女は今も生きているのだろうか。

全くわからない。いや?今なら、少しだけ話ができるかもしれない。

 

ケアハウスに、電話してみようかと思った。

忘れないうちに。墓の下に電話できないのだから。