人生について

疲れているので手短に書こう。

 

帰り道、駅のホームで温かいお茶を買おうと自販機のボタンを押したら、コーンポタージュの缶が出てきたとする。いや、出てきたんだ。

電車はもうホームに入ってこようとしている。これに乗らなければ次は10分待つんだから乗らない手はない。喉は乾いている。でもスープを飲みたいんじゃない。私は迷わず、もう一回ボタンを押し、今度は温かい日本茶を手にする。先に買った缶はどうしようか。

 

昔の私ならきっとその缶を捨てた。なぜなら、スープは飲みたいものではないし、荷物になる。もっと昔の私なら、腹を立てた。自動販売機を蹴ったかもしれないし、誰かに悪態をついたかもしれない。あるいは自販機に書かれている電話番号にかけて文句を言ったかもしれない。

 

でも、今の私は、缶を鞄にしまい、そして新しいお茶を手にして電車に乗るんだ。

腹を立てるのは時間と労力の無駄だし、新しいものを買い直す経済力はあるし、なにより、スープが飲みたい日もあるかもしれない。

 

君は、大袈裟なタイトルに思うかもしれないね。

でも、人生とはそういうものだと私は理解している。

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