プロの速さが意味すること

思う所あって、昨年末、美容院を変えました。

 

これは私にとってはかなり大きなことでした。なぜならば、その前は13年同じ美容院に通っていたからです。妊娠した際、カルジェルにネイルを変更したくて、当時カルジェルを先進的に導入している某老舗美容院を探し訪ねました。そして、そこで初めて、カラーリストという職種(髪染め専門職)があることを知りました。担当者はその草分けと言うべき人で、彼女の笑顔に癒され、励まされ、毎月彼女に会いに行っていたというべきだったかもしれません。

印象に残っている様々な講演、授賞式、大きなターニングポイントにおける髪色の変更を彼女に相談しながら進めてきました。とても感謝しています。

 

しかし、この美容院に通う中で、決定的な悩みがありました。それは、カラーとカットを専門同士で分業しているので作業に時間がかかるということ、そして2名のプロそれぞれのスケジュールの重なりに、自身のオフを合わせなければならなかったことです。結果として美容院に4時間以上居なくてはならないこともあり、現状の私のスケジュールでは厳しくなってきました。

 

仕上がりに対しても、だんだん満足度が下がっていることを自覚していました。いろいろ変えていきたかった20代〜30代前半から、今は、髪に対しても、髪型というよりは何かもっと違った、質を上げていくようなことをしていきたいと思うようになったのです。もう下だけ赤いとかもやったしショートもやったし、アレンジも沢山試したし。くるくる変えるというよりも、できるだけできるところまでベーシックを極めたいみたいな気持ち。

それは当たり前のことで、フリーランスから大学院時代を経て、今は教壇に経ったりプロジェクトをマネジメントしたりするのですから、必要とされる自分のカタチは当然違う。人に与えたい印象だって違う。それを、もう10年以上つきあってきた人に、私は相談しにくくなっていた。何か今のやり方を変えたいんだけど、それは変えないってことの方で行きたいみたいな。

 

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そんなこんなで、美容院を変えたいぞということまでは2015年頭に決めていたのですが、どこにするかで悩みました。何しろ、途中に担当者の産休育休があっても復帰を待ち、どこに引っ越しても通った大事な場所でしたので。

 

さて、星の数ほどある都内美容院からどこにするか。

 

気になった美容師さんを見つけ、迷った挙句、行ってみることにしたのは、この美容師さんは仕事が速いらしいということを知ったからでした。元ネタを見つけられなかったのですが、Twitterで、すごい沢山12月切るらしいと知って、沢山切る=それだけの人数をさばけるプロ、と考え、1人当たりの時間が短いんだと理解し、予約しました。

 

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さて。その後です。

 

私は毎月、その美容師さんに切ってもらうことにしました。伸ばしているので、切っているというより染めている。染める技術が兎に角速いし、仕上がりが美しい。美容院変えてから、髪を褒められることが増えました。圧倒的に以前よりモテます(笑)そういうポジティブオーラは全て、仕事の運にもつながってくるのでとても大事です。とっても感謝しています。

 

ご本人は下記のような記事を書いておられましたが。

naotokimura.tokyo

私はそれでも、敢えて、速さは魅力だと思っています。プロの速さというのは、経験の量だったりそこから来る判断力だと思っています。そして、やりたいことがはっきりしている人は決断が速い。結果として全てが速いです。時間をかけてやることが丁寧なのではなくて、一つ一つの判断がぶれていないことが、プロの仕事だと思っています。料理だって、速いと食材の味を落とさず進められるので、手際は良いにこしたことはありません。時間は有限なのは、物も人も同じです。

harinezumi-recipe.hatenadiary.com

 

さあ、今日も、がんがん飛ばしていこう。