中学3年の頃を、今でもはっきり思い出します。
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中学2年のとき、年上と大事な恋愛をしていた。
中学と高校で、その学年差から学校が離れてしまった。
「私、あなたを待っているからね!」そう言うメッセージを、1年前先に卒業してしまった意中の先輩に全力で発揮するため、地味でおとなしい私は、ただひたすら、目立たねばならないという思いから「中3文化祭」の1年を計画した。
学園祭の実行委員をし、図書委員も兼任で図書市を企画し、吹奏楽部では舞台で演奏し、
そして、文化祭の花形であるクラス対抗の合唱コンクールで指揮者もした。
彼が母校に遊びに来ないかなあと思って待っていたけれど、残念ながら先輩は来なかった(多分)。
高校生には高校生の、大事なことがあったようで。
照れたらしいという話も聞いた気がする。そういうことにしておこう。
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でも、特に悔いはない。
私は、全力で、その人を待っていたことを誇りに思っている。
その後、私たちは、高校で再会し。1年のブランクを経て、何事も無くとは行かなかったけれど、同じ部活、同じ楽器を演奏して過ごした。
ただ、離れていた間が一番彼に会いたかったこと、中学の文化祭での私の想いについて、彼に言ったことはない。そして、だんだん、会っていたのに、会っていたら別々の道に進んでいった。
会えないというのは、ものすごい。