「逆向きに進路をとれ!」への違和感

私は小さなことにひっかかってしまうと前に進めないことがある。

まあ、仕方ない。

 

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昨日からひっかかっていることはこれだ。

 

中原淳さんのスライド Creating Ecosystem of Research

スライド36枚目「みんなが向こうに走るなら逆向きに進路をとれ!」

 

ほんとうに、それは、「彼が逆向きに進路をとった結果」だったのだろうか?

何の逆に走るか、トラックのように明確なコースが研究者の進路にあるとは思えない。誰もやっていないことをやるというのはわかる。でもそれはその時点では「逆」ではなかったんじゃないか。

 

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私は人が何かに熟達していく過程に興味があるけれど、それがそっくりそのまま人を育てる方法にはならないと思っている。

熟達者の言葉には重みがあるかもしれないけれど、克服してきたグシャグシャな過程には、本人すら気が付かないものが多いのかもしれない。

 

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私にはまだまだ知りたいことがあるのだと、また強く感じた。

研究は難しいけれど、わからないことを考えるのは面白い。

研究者として、私は「拡張されたセルフリフレクション」の限界を越えていきたい。