アイディアが出ないという人がいます。私は、アイディアが出なくて困るという経験はあまりしたことがありません。でも、それはひっきりなしにトレーニングしているからだと思います。
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これは担々麺ですが、ちょっとした制約をつけて調理をしています。
「イスラエルでも作れそうな担々麺をつくる」
harinezumi-recipe.hatenadiary.com
これには2つポイントがあります。
(1)入手可能な食材か
イスラエルは入手困難な食材があります。宗教上の制約で、豚NG、ウロコのないやつ(貝・タコ・イカ・海老etc.)NG、となっています。
(2)入手しやすい食材は何か
頻繁に売られている食材としてセサミペーストがあります。入手できたとしても日本食マーケットです、みたいなのではナンセンスなので、できるだけカジュアルに使えるものは何か考えます。中華麺よりもフォーが入手しやすいとかも考えます。
このように、条件を分けて考え、創るわけです。しかも、冷蔵庫の中にあるものを使って。夕飯をつくる際、ちょっとした制約の中で料理を考えるだけで、ちょっとしたトレーニングができます。所要時間は10分です。このくらいなら、いつでもできますね。ちなみにこの日はうっかりオイスターソースを使ってしまったので、「負け」です。これをやると、日本にいても世界中を旅している気持ちができます。
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先日、大学の授業に、アーティストの中島佑太さんに来ていただきました。
中島さんと一緒に、2コマ行ったのですが、その一つの中で、「WS《ルールを守って正しく遊ぶ》」というのがありました。へんてこルールを守る、へんてこルールをつくる、みたいな話です。
「鼻とくちびるの間にペンを1分間はさまなければいけません」
なかなかシュールな光景ですね。
ルールを変えるだけで、面白いことが沢山あります。私も生活の中に、毎日、様々な<ルール>を取り入れています。
文を書くのも、授業を創るのも、アイディアを出すのも、日頃のトレーニングが物を言うと思います。子供の頃から日に1〜3本の作文をしていたので、書くのは全く苦にならないし、それは人生にとても役立っています。
アイディアも、一人っ子だったので、1人で如何にして遊ぶかということを考える癖があって、それが自分を助けていると思います。
これらを「学習」だと思ったことは大学院に入るまでありませんでした。でも、こういうトレーニングを日々やっている人といない人では、10年後に大きな差がついているだろうということは感じます。
私のような仕事は、アイディアが出ないとちょっとつらいので、これからも人生を遊びつくしていきたいと思います。