不思議な便り

今朝、mail boxを開くと、見知らぬ名前からmailが来ていた。私は個人ホームページを持っているので、問い合わせが来ることはたまにあるのだが。それにしても内容が不思議でドラマティックで、しばらく考えこんでしまった。

 

それは私が大学時代に習っていた恩師の「友人」と名乗る方からのものであった。

 

私は度々、blogに千野女史のことを書くのだが、その中の1つ、「大学、ゼミの思い出」という記事がある。友人の方はそれを読んだらしく、今回連絡をもらった。

 

私は、2年間千野ゼミに在籍しており、卒論を見てもらった。あとは、進路相談も受けた。彼女は私が大学を卒業した年の暮れ、この世を去った。享年49歳であった。恐るべきことに彼女は私の中で日に日に大きな存在となっており、私が研究職を続ける上での一つの理想の姿になっている。

 

友人と名乗る人は、2001年に他界した彼女の足跡を追いかけているのだという。mail文面をそのまま載せるのは躊躇われるが、それが惜しいと思うほど、短い中にも美しい言葉が綴られていた。このmailの書き手はどんな人なんだろうと、興味が湧いた。彼は齢63、64と思われる。

一人の友人の足跡を追いかけるというのはどういう気持なのだろうか。既に何か、ある種の物語に踏み込んでしまったような感覚すらある。

 

私が研究者になって、またいつか死んで。もし、私のことを想って研究者を目指す人がいるのであれば、この物語は、ずっと続いていくのだろう。

 

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2006年に、こんなblogも書いていた(この当時はclosedにしていたんだが)