博士とりたいんですけど

「森さん、博士持ってますよね。私も博士とりたいんですけど、どうしたらいいでしょうか。」

 

こんな質問を私にしてくる人がいるのです。

 

私はこれまで、それに対して、静かに、自分はどうやって博士になったかという過程を話し、それを踏まえて意見を述べてきました。しかし、これからはそれをしないようにしたいと思いました。

 

なぜならば、博士とりたい、と言っている人の中には、「博士号」がほしい人が結構な割合居て、その人たちと私とは、価値観が違うように思ったからです。

 

頑張った結果として、博士号をいただけたのだと思うし、それは今でも嬉しかったことなのですが、いざ取ってみると、そんなことはどうでもよかったような気がしているのです。その先に暗黒が拡がっており、さあこれからだぞという気持ちになりました。

すなわち、私は「博士号のとりかた」はよくわからない。結果として博士になっただけなのです。

 

「博士を楽にとりたいのですがどうしたらいいですか。」

こんな質問をされた場合に、私は苦笑いをしてその場をやり過ごしますが、その後にはこの人と付き合いたくないなと思ってしまいます。思うだけではなく、それを実行することでしょう。

 

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追記:

そういえば、修士2年のとき、「僕、森さんみたいに努力せず、楽して修士号とりたいんですよね」と後輩言われて、はったおそうかと思ったことがあった。軽蔑したので口を聞かなくなった。あの頃から思考は変わっていないが、対応がオトナになった。彼もオトナになったのだろうか。