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知らない場所

先日テレビをつけていたら、画面に大学時代のワークショップ仲間が映った。正確には、少し珍しい苗字が耳に飛び込んきて、それで彼だと気づいた。放送局に勤めているのは知っていたが、まさかヨルダンに居るとは思わなかった。私はその中継をしばらく見ていた。

 

それで、子供の頃一番好きな国名が、ヨルダン・ハシミテ王国だったなあというのを思い出した。ただの音が好きだったというそれだけなのだが、どんな国なんだろうなあと地図帳を見ながらよく思っていたのだった。

当時と今とで、私の知識はさほど増えていない。やはり、彼の国は、私にとって知らない場所のままである。

 私の知らない場所に、私の知ってる人が居る。

 

彼を見たのは祖父の葬式以来か。画面に映る友人は、昔と変わらない目をしているように見えたが、風貌に当時のような線の細さは感じられなかった。