読んだ本から:「中高年期を迎えた仕事人間・会社人間の社会参加」

長期追跡調査というのは本当にすごいと思う。

若・壮年期の会社への誇りや仕事のやりがいは、中高年期における活発な社会参加を促す効果をもつ。このなかでも、職場に強い所属意識をもっていた会社人間が社会貢献的な活動に参加するのに対し、仕事自体にやりがいを見出していた仕事人間はスポーツやレジャーに参加する傾向がある。この結果は、若・壮年期の労働経験とそれを通じて形成されたパーソナリティが、中高年期のアクティブにな社会参加にとって重要であることを示している。

宮田尚子・永吉希久子(2012)「中高年期を迎えた仕事人間・会社人間の社会参加」,『長期追跡調査でみる日本人の意識変容:高度経済成長世代の仕事・家族・エイジング』,ミネルヴァ書房,京都 

 

400人の日本人の人生を27年にわたって追った調査(「職業とパーソナリティについての長期追跡パネル調査」)、1930年〜1940年代生年を中心とした調査だそうだ。