Growth Mindset

今日も、ID研究会(第二回)に参加してきた。
課題図書は キャロル・S・デュエックの「『やればできる!』の研究」

今回、邦訳を初めて読んだ。残念ながら、この邦訳、なじめてないのでまだ苦手感がある。研究書として訳されていないので、言葉がゆるくて。専門的に学びたい方であれば、断然、原著の “MINDSET" との併読をオススメする。特に、Fixed MindsetとGrowth Mindset を、訳語で「こちこちマインドセット」「しなやかマインドセット」と呼ぶのはちょっと使い慣れない。
(個人的なことを言えば、小学校高学年で「やればできる、できるまでやる」という標語を掲げる担任に受け持たれていたこともあり、この邦題はちょっと好きではない。)

ただ、一般書として普及するためにはこういう言葉遣いが必要なのか!という気づきを得た。そういう気づきがあったのは、収穫である。大変良い傾向。

"Self theories : their Role in Motivation, Personality, and Development" も、読むべきかもしれない。

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所沢キャンパスは自宅の近くなので、私はこの研究会に行くこと自体がそんなに億劫ではない。継続的なノンフォーマルラーニングを考える場合、地理的要因を考慮することは重要だと思う。気分的ハードルも軽減されたので、今日は、ふらっと行った感じ。

ただ、この研究会には函館や山梨からの参加者もいるようで。ちょっとすごいなと思う。そういう人の学習姿勢を見て刺激を受ける。学習意欲すごいなと。私にはそういうものがないなと、ちょっと寂しく思う。まあ、それは普段が恵まれすぎた環境だということの裏返しでもある。日常に感謝。

IDの研究会という名称なのだけど、どうやら、インストラクショナルデザイン入門みたいな本を読まないような方向。この展開はちょっとだけ意外だったけど、どんな本でも、本を人と一緒に読むという活動が好きなので、こういうのはやっぱり楽しい!!!本は人をつなぐ。本は面白い、やっぱり本は良い。

次回の本は、モチベーションに関する本になりそう。楽しみ。

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研究会の間にふと、小学生の頃、読書会を企画していたことを思い出した。私の人生は、小学校1年生の時に出逢った司書の先生によって切り拓かれた部分が大きい。私は図書部での活動と読書クラブ設立とでその先生に大変お世話になった。

学校教育の研究について語る時、授業研究だけじゃなくて、例えば廊下でのコミュニケーションとか、給食の配膳当番とか、図書室とか、放課後とか、そういうものも面白いのになあとか思う。例えば、小学生にとってのフォーマルとインフォーマルの間の曖昧さって面白いんじゃないかな。誰かそういう研究やらないのかな。

大人が彼らを「子ども扱い」しなければ本当に、びっくりするくらい、彼らは小柄なだけ、「小さい人」なのだ。これは今日読んだ本にも通じる。「小さい人」は、驚くほど、Growth だ。私たち「大きい人」が、Growth であれば。

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同じ本を複数の人と読むのはとても面白い。自分一人で読むのとは全く違う経験ができる。本をコンテンツにして、話をするのが好きだ。大前提として、同じ本をちゃんと読んでいることがマスト。そしてこの参加は任意であることがマスト。

対話型鑑賞について、同じ絵を見て語り合うっていうのが面白いと思うと、先日、研究室の後輩である平野さんが言っていた。非常に共感できる。

私は「何事にも協調学習バンザイ!」って思うタイプではないのだけれど、否定的では勿論ない。人と同じものを読んだり見たり聞いたりして、それを媒介にしあれこれ語り合うというのは好きだ。そして、それがきっと学習に良いって思っている。だから、人の話を一対一で聞くインタビューも好きだけど、みんなで話を聞き、質疑をシェアするカフェイベントが好きだ。

他人と見た絵、他人と読んだ本、他人とした体験。
それらは、鮮やかに私の記憶に残り、折に触れて反芻される。

これか、、、
今まで見つけられなかった、私の「信念」ってやつは。